お盆の時期にスーパーに盆飾りのセットを見かけると、この地域ではこれだけたくさんの人が自宅でお盆の準備をしているのだな、と感慨深いです。
独身女性で自宅で盆飾りを準備する人は少ないでしょう。
でも、もし親などの家族が亡くなった時、あらためてお盆を意識するかもしれませんね。
そんなとき、新盆の準備はどうしたらよいのか、こちらの記事にまとめましたのでご覧ください。
新盆(にいぼん)とは
新盆とは、亡くなった方の初めて迎えるお盆のことを指します。四十九日以降に向えるお盆ということですので、お盆に近い時期にお亡くなりになった場合は、翌年が新盆となります。
新盆は通常のお盆とは異なる盆飾りを飾ります。この記事ではその新盆の盆飾りを用意してみました。
お盆の時期
お盆の時期は地域によって7月だったり、8月だったりと違います。ですので、地域の風習に倣って用意してください。わかりやすいのは、スーパー等で盆飾りの品が並ぶ時期です。
関東では7月と8月の2回、スーパーの店頭に並びます。こうした場合はどちらでも良いと思います。
我が家では8月に用意することにしました。
なお、具体的なお盆の日程は、念のため毎年ネット検索して調べています。
新盆の法要を行うか?
法要を行うかどうかは、家族や親戚と相談して決めれば良いと思います。おひとりさまが両親の新盆の法要まで行うのは、経済的にも時間的にも負担が大きい場合もあるでしょう。
その場合には、法要は行わず、家で盆飾りを飾ってご供養するので充分ではないでしょうか。
ちなみに、お墓を納骨堂・集合墓にした場合には、そのお寺で合同の法要を行うことがあります。そうした集合墓ですと、数千円のお布施で法要に参列することも可能です。参列しない場合には、集合墓に埋葬されている方全体への法要となりますが、参列した場合にはお経の中で名前を読み上げていただけます。
新盆の盆飾り
新盆と通常のお盆との違い
新盆と通常のお盆の盆飾りの違いは、白提灯を飾るという点です。通常の盆飾りは、色や模様の入った提灯を飾りますが、新盆のときだけは白提灯を飾ります。
スーパーなどにある盆飾りには白提灯がついていません。白提灯だけを購入することもできますが、どうせならセットで購入したいと考えてネットで探してみました。
新盆飾りのセットを探してみた
白提灯は上から吊り下げるタイプを玄関の外に吊り下げるのが本来の形のようです。今は住宅事情から窓に吊り下げても良いということですが、窓は室内だとカーテンレール、室外だとベランダの物干しざおに吊り下げることになってしまい、どちらもしっくりきません。
ですので、室内に置くタイプのものを探しました。
そして見つけたのがこちらです。
1万円前後のものが多かったのですが、手頃なものは提灯がなかったりして。
白提灯は綺麗で、こういう和の小物に惹かれます。でも1回だけで処分しないといけないのであまり高価なのはもったいない。ということで、こちらのセットは4,907円、配送料550円でした。楽天でも調べましたが、配達日が近いのはAmazonだったので今回はAmazonで購入しました。
季節もののせいか、すぐに配達されません。用意される方は、早めに探し始めたほうが良さそうです。
それでは内容を見てみましょう。
新盆飾りのセットの内容 その1
まこもは仏壇の前に小机や仏壇の引き出しを盆棚として、そこに広げます。まこもの上にお供えを乗せます。
ハスの葉は本物ではなくてドライフラワーです。ハスの葉の上に季節の野菜、果物などをお供えすると説明書がありました。
飾り方について調べていたところ、ハスの葉の上に「水の子」をお供えするとありましたので、このハスの葉を使って「水の子」を作ることにしました。
「水の子」は、餓鬼供養のためにお供えするそうです。我々が食べるようなお供えを召し上がるのが難しい方も寄られるかもしれませんから用意してみます。
水の子の作り方
水の子の材料はこちらです。
- お米
- きゅうり
- なす
- お水
- お米は1/4カップくらいを研いで水を切ります。
- きゅうりは1/3くらいをさいの目に切って水にさらします。
- なすも1/3くらいをさいの目に切って水にさらします。
- ハスの葉をお皿の上に敷いて、お米、きゅうり、なすを混ぜてハスの葉の上に置きます。
- 水を少し入れます。
小皿の方は、牛と馬にも別でお供えをした方がよいとありましたので小皿に分けて用意しました。
これをまこもを敷いた盆棚の上にお供えします。
お盆の時期は毎日取り換えて、古い水の子はそのまま処分します。本当は1日中お供えした方が良いのかもしれませんが、部屋が暑くて腐敗するのも良くないかもしれないと思って、夜は下げて処分していました。
新盆飾りのセットの内容 その2
ハスの葉から水の子の説明に飛んでしまいましたので、セットの内容に戻りますね。
まこもでできた牛と馬です。ナスやきゅうりで作る牛や馬の代わりに飾ります。最初みたときどっちがどっちなのかわからないと思ったのですが、良く見たら違いがありました。
紐が1本ついています。牛を引く感じがしました。これは牛ですよね。
こちらは背中に乗れそうな手綱がありました。細かいつくりですね。数日で処分してしまうのがなんだかもったいない。
麻がらは迎え火、送り火に焚くものですが、風が強かったので使用しませんでした。何かに使えないかと考えましたが思い浮かばず、そのまま処分しました。
仏具拭きミニクロスはサービスですね。
岐阜提灯を組み立てる
岐阜提灯の箱の中身です。電池が2つついていました。すぐ使えるので嬉しいです。
それでは組み立ててみましょう。
あとはジャバラを引き上げたら完成です。
注意点として、きっちりサイズなのでジャバラだけを持って引き上げることはできませんでした。上の針金が浮き上がらないように下にしっかりと抑えつけながら、ジャバラをズズッと上に引き上げます。
完成しました。
こういう和小物が好きなので、新盆だけ使用して処分するのが名残惜しいです。でも仕方がないですね。
ライトを点けるためのボタンなどはなく、上で説明したとおり炎の部分を締める方向に回転させると点灯します。そのためには、上まで引き上げたジャバラを下さないといけません。少し面倒ですが、白提灯は新盆期間が終わったら処分するものですから、そこまで凝ったつくりにするのは反対にもったいです。このくらいの機能で丁度良いと思いました。
これで新盆セットの準備が整いました。こちらを仏壇の前の小机にセットすれば準備万端です。
新盆セットの処分
送り火でお送りしてお盆が終わりましたら、新盆セットを処分します。お寺でお焚き上げする習慣がない地域であれば、新聞紙にまとめて塩でお清めして燃えるゴミとして処分します。
白提灯以外は来年も使うこともできるそうですが、水や食べ物を置いておいたものなので、衛生的に不安でしたのですべて処分しました。
まとめ
新盆のお盆を迎える際には、白提灯が必要ですので早めに準備することをおすすめします。白提灯はスーパーでは販売していませんので、ネットショップを利用してみてはいかがでしょうか。