50代、60代になると、親のお墓をどうするか、自分のお墓はどうすればよいか、悩んでいる人も多いですよね?
自分はおひとりさまだからお墓はいらないかも。そう考えたとしても、具体的にどうすればよいのかわかららないものです。
そこでこちらの記事では、独身女性におすすめのお墓や、知っておきたいお墓選びのポイントを解説しました。
後半は、現在の日本のお墓事情についても調べてみましたので、よろしければ最後までご覧ください。
独身女性におすすめのお墓選び
- 集合墓(合祀墓)
- 一定期間を経過したら集合墓(合祀墓)に合祀されるプランのお墓
独身女性におすすめのお墓はこちらです。
- 集合墓(合祀墓)
- 一定期間を経過したら集合墓(合祀墓)に合祀されるプランのお墓
なぜこの2種類がおすすめなのか。
その理由は、独身女性には「お墓を継いでくれる人がいない」からです。
ですので、最初から集合墓(合祀墓)に入るか、一定期間が経過したら合祀されるタイプのお墓に入るか、の二択がおすすめです。
これなら、墓じまいのことを考える必要がありません。
お墓の継承者(甥や姪)がいる場合
もし、自分が独身であっても、兄弟姉妹がいて、甥や姪がお墓を継いでくれるなら、
両親、兄弟姉妹、甥っ子姪っ子、と同じお墓で決まりです。
兄弟姉妹と仲良く過ごしているなら何も問題はありません。この記事のことは忘れてください。
両親のお墓を新しく建てる場合
- 独身女性で、
- お墓の継承者(甥や姪)がいなくて、
- 両親のお墓を新しく建てる場合は、
集合墓(合祀墓)でもよいですが、一定期間を経過したら集合墓(合祀墓)に合祀されるプランのお墓の方をおすすめしたいと思います。
その理由は、自分が元気な間は「〇〇家」という名前が表示されているお墓にお参りできるからです。
そして、将来的には、自分がいったん、両親と同じ「〇〇家」の場所に埋葬されてから永代供養墓に移してもらうのか、
自分が元気なうちに両親を永代供養墓に移行してもらって、自分は最初から永代供養墓に入るのか、
そこは自分で選択することができます。
墓じまいのことを考えなくて良いので、追加の費用がかかりません。
集合墓・納骨堂にはどんなものがある?
さて、それでは、集合墓や納骨堂にはどんなものがあるのでしょうか?
最近は樹木葬なども良く目にしますね。永代供養墓もこの中に入ります。
こちらでは納骨堂や集合墓の種類について詳しく見ていきたいと思います。
自分や自分の両親に合ったお墓のタイプを探してみてくださいね。
- 樹木葬
- ロッカー式納骨堂
- 機械式納骨堂
- 期限付き(永代供養付き)のお寺の墓地
- 永代供養墓
樹木葬
最近よく聞きます。樹木葬。
近所のお寺も樹木葬ののぼりを立てていて、お寺の普通の墓地の一角を樹木葬に転用しているようです。
形式はお寺によって個性がありますが、基本的には目印となる木があって、その周囲に石碑があります。
この石碑がプレート状で「〇〇家」と彫刻され、その下に遺骨を収納できるようになっています。
その場所に埋葬するのは期間が設けられていて、その期間は管理料が毎年かかります。期間が満了すると、同じお寺の永代供養墓の方に遺骨が埋葬され、プレートはなくなります。
同じお寺の中に、檀家さんの普通のお墓と、檀家さんにならなくてもよい樹木葬のエリアと永代供養墓が併存しています。
樹木葬はお墓を建てるよりももちろん安価です。
一つのブロックに何名まで埋葬可能かはお寺によります。
ロッカー式納骨堂
樹木葬は屋外ですが、ロッカー式は屋内です。
ロッカー式の納骨堂もお寺にあります。樹木葬と同様に、檀家にならなくてもよいです。
ロッカー式納骨堂は、遺骨をその区画にお祀りして、写真や位牌、造花などを飾るスペースがあります。
ロッカーの大きさの関係上、骨壺をそのまま安置することは難しく、お寺に指定された入れ物に入れ替えて安置することになります。
お線香や生花は個別のロッカーではなく、全体を供養する仏像の前に捧げる場所が設けられています。
こちらも樹木葬と同じで、個別のロッカーでお祀りするのは期間があり、その後は同じお寺の永代供養墓に埋葬されます。
お寺によって1つの棚に何名まで埋葬可能かが異なります。
機械式納骨堂
機械式の納骨堂はご存知でしょうか。
お寺の納骨堂の受付でタッチパネル式の受付を済ませると、自動搬送で、参拝ブースに遺骨が納められた厨子が出てきて、参拝ブース前でお参りするという形式です。
ロッカー式と同じ屋内です。
ロッカー式の納骨堂は区画がすべて見える場所に並んでいて、その前で参拝することができます。
機械式の納骨堂は、厨子は建物内に安置されていて外からは見えません。参拝者が受付をすると、厨子が自動的にコンピューターによって動いて参拝ブースに運ばれてきます。
また、機械式の納骨堂は新しく綺麗なことが多いです。
規模も比較的大きい納骨堂になっており、バリアフリー完備の施設が多いでしょう。
ビルのような建物でですから、天候に左右されないのが良い点です。エアコンも完備なので、真夏のお盆の時期でも快適に落ち着いて参拝できるのは、とても満足度が高いです。
こちらも、毎年の管理料を支払っている間は厨子に納められていますが、その後は同じ建物内の永代供養墓に移されて永代供養していただくことになります。
また、お寺によって一つの厨子に何名まで埋葬可能かが異なります。少ない人数の時は骨壺のまま、増えてきたら指定の巾着袋のような袋に入れ替えることがあります。
期限付き(永代供養付き)のお寺の墓地
期限付き、つまり永代供養付き、のお寺の墓地というものもあります。
お寺の中に、一般的な檀家さんのお墓の一角に、期限付きのお墓が併存している形です。
こちらは、墓石の種類はお寺であらかじめ定められたものの中から選ぶことになります。
普通のお墓よりも小さめで、家で例えるなら建売住宅のエリアのように、同じくらいのサイズで同じような墓石が並んでいる感じです。
「〇〇家」といった彫刻はもちろんしていただけますし、戒名も彫刻できます。
お参りは普通の屋外のお墓と同じように参拝できます。
普通のお墓との違いは、
- 墓石や墓地の大きさは決まっている
- 檀家さんにはならなくてよい
- 期間が満了すると、お寺の中の永代供養墓に遺骨が移されて、永代供養していただく
といったことです。
いわゆるお寺らしいご供養もできて、永代供養付きなので墓じまいのことを考えなくて良いのが良い点です。
永代供養墓
これまでご紹介してきたのは、「〇〇家」と表示されるタイプのお墓でした。
永代供養墓は、最初から他の家の方との共同で埋葬されるお墓です。
個人別に遺骨を分けて埋葬されるのか、他の方と一緒になってしまうのかは、お寺によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。
お墓にかかる費用
一般的にお墓にかかる費用はどのくらいなのでしょうか。目安を調べてみました。
お墓を建てるためにかかる費用の相場は、総額で100万~350万円程度です。
Life.ライフドット
墓石代と墓地代を合わせて100万円~350万円程度かかるそうです。
墓地代は地域によって価格に差があります。もちろん墓石も高価なものがありますので、そういった墓石を選んだ場合はもっと高くなります。
公営の霊園の場合は、お寺や民間霊園よりは安くなりますが、抽選に当たらないと購入できません。
それでは、年間の維持費も見てみましょう。
- お寺の墓地 数千円~3万円程度
- 霊園の墓地 数千円~2万円程度
- 樹木葬や納骨堂 数千円~1.5万円程度
年間の管理料は、地域によっても差がありそうです。
年間管理料も忘れずに調べて、何か所か比較してからお墓を選んだ方が良いですね。
墓地の種類
つぎに、どんなお墓を選べば良いかを考える前に、墓地の種類についても調べてみましょう。
- お寺の墓地
- 霊園の墓地
一般的な墓石のお墓を建てる場合はこの2つに建てることになりますが、立地や価格だけではない、大きな違いがあります。
お寺の墓地
お寺の墓地にお墓にはこのような特徴があります。
- お寺の檀家になる
- その宗派に属することになる
- 違う宗派、宗教の人は檀家にはなれない
- 葬儀社はそのお寺から指定される
- 墓石も指定された石材店から購入することになる
- 宗派のしきたりに沿った葬儀、戒名、法要を受けることになる
結婚式のように、キリスト教徒でなくても教会で結婚式ができるのとは違い、お寺の墓地を購入する場合には、本当に檀家にならなければいけません。
また、石材店や葬儀社は指定されたところを利用しなければならなかったり、お通夜や葬儀、戒名、法要などは、そのお寺のしきたりに合わせる必要があります。
霊園の墓地
霊園の墓地の場合は次のような特徴があります。
- 公営と民営がある
- 宗派は自由
- 墓石は指定された石材店から購入することになる
- 自分で葬儀や法事の手配をしなければならない
お寺の墓地よりも自由度が高いです。しかしその分、自分でお坊さんの手配、会場の手配などをしなければいけません。
お寺の檀家であれば、お寺に連絡すればすべて取り仕切ってやっていただけますが、霊園の場合は自分が動かないといけません。
ですから、霊園にお墓を建てた場合は、万が一不幸があった時には、どんな手配が必要で、それぞれどこにお願いするのかを事前に決めておく必要があると思います。
墓石のお墓を建てるのが向いている人
一般的なお墓を建てるのが向いているのは後継者がいる人です。
お寺の墓地か霊園の墓地か、どちらを選択するかは、宗派、アクセスの良さ、価格などの条件で判断することになります。
おまかせできる安心感があるお寺か、自分でアレンジできる霊園かは好みにもよりますね。
これから墓地を購入するのであれば、ぜひバリアフリーの墓地を探すことをおすすめします。斜面や階段のある墓地は年を重ねると足が遠のきがちです。杖をついたり、車いすで移動するようになっても通えるかどうかも大事な視点です。
葬儀の3タイプから考えるお墓選び
さて、ここまでお墓について書いてきましたが、実はお墓と葬儀は切っても切り離せない関係があります。
どのようなお墓を選ぶかによって、葬儀や法要をどのように行うのかの選択肢も変わってくるからです。
大まかに3つのタイプに分かれます。
葬儀のタイプ1(費用高め):お寺の墓地
お寺の墓地の場合は、葬儀の形式はお寺におまかせになります。
お寺の墓地は、葬儀も含め、そのお寺が決めたしきたり通りに進めていただくことになります。
たとえるならフルコースの料理といった感じですから、費用も高くなりがちです。
法要もお寺から連絡があって行います。
お寺の集合墓(合祀墓)や、期限付きのお墓を検討中の場合には、葬儀の費用について事前に確認をしてみましょう。通常のお墓とは別の料金体系が設けられている場合があります。
葬儀のタイプ2(費用中間):霊園の墓地
霊園の墓地の場合はすべて自分で手配しなければなりません。
霊園の墓地の方は、自由度が高く、費用も自分の予算に合わせてアレンジできますから、アラカルトの料理のような感じです。
ですが、家族を亡くしてすぐに手配を自分で行うのは時間的にも精神的にも負担です。
もし葬儀社に間に入っていただく場合は、依頼したい葬儀社と、契約したい霊園が提携しているのかどうかも確認が必要です。
霊園の墓地は後継者がいるような家族向きだと思いますので、独身女性には向いていないかもしれません。
葬儀のタイプ3(費用低め):納骨堂など
納骨堂などの場合は、ある程度の自由度もあり、お寺と霊園の間のような感じです。
納骨堂には本堂があり、そちらで葬儀ができるようになっています。お坊さんは納骨堂のお坊さんにお願いすることもできますし、自分の流派のお坊さんに依頼して出張していただくこともできます。
費用はお寺よりは手頃な料金のことが多いです。
独身女性が両親の葬儀を行う場合には、葬儀社と納骨堂を利用するのが負担が少ないプランです。
ですから、納骨堂にどのような葬儀社と提携しているのかを事前に確認すると良いと思います。
そして念のため、三回忌のような法要の費用と、法要をやるやらないは自由かどうかも確認しましょう。
もし自分が病気になってしまったり、金銭的に余裕がなかったとしても、法要をやらなくて良いというのは安心感があります。
法要などの費用が手頃であること、法要をやるかどうかは自由であること、が納骨堂のメリットです。
- 独身女性が両親の葬儀を行う場合は、葬儀社と納骨堂を利用するのが、精神的にも、時間的にも、費用的にもおすすめ。
- 法要をやるかやらないかを選択できるので、健康や金銭面で不安を感じる50代、60代の独身女性には納骨堂がおすすめ。
お墓の歴史
お墓とはあらためてどんな歴史があるのか、調べてみました。
墓は、遺体や遺骨を葬ってある「場所」のことである。一般に、そこに墓があることを示す目印「墓標」(ぼひょう)を設置する。墓標というのはやや抽象的な表現だが、具体的にはたとえば墓碑、墓石などのことである。まれに墓標が置かれない場合もある。
どれほど時代を遡るかはっきりしないが、石器時代など、太古の昔の墓は、遺体を地面に埋めその上に土を「盛り上げ」(土が盛り上がれば目印となるので)それを墓とすることもあった。土を盛り上げた墓を「墳墓」(ふんぼ)と言う。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A2%93
各地の墓地をみると、いまは集団墓地が多くなったが、もとは家ごとに墓地をもち、あるいは分家が本家のそばに墓を設けて同族墓を形成しているものが多かった。各戸がかってにあちこちに墓地を設け、すべてを免租地に指定することは共同の利益に反するので、明治時代以後しばしば墓地の共同化が進められた。自家の宅地内に墓を設ける屋敷墓もあった。
コトバンク日本大百科全書(ニッポニカ)
古い時代には古墳のように土を盛り上げていたんですね。
そこに 目印としての墓標を置くようになり、それが墓石になっていったようです。
そして、かつては家ごとに墓地を持っていましたが、明治以降に墓地の共同化が進み現代のような形になっていたということでした。
お墓とは
それでは、あらためてお墓とは何なのか。辞書ではどう説明されているのか見てみましょう。
遺体・遺骨を埋葬した場所。また、そこに記念のために建てられた建造物。塚。「―に詣でる」
goo辞書
①死者の遺骸や遺骨を葬った所。つか。おくつき。墳墓。仁徳紀「田道が―を掘る」。「―に参る」 ②墓碑ぼひ。墓石。「―を建てる」
広辞苑無料検索
「お墓」は、遺骨を埋葬する場所そのものを指す場合もあれば、狭い意味で墓石を指す場合もあります。
お墓の役割
亡くなった後に遺骨をお墓に埋葬するのはあたりまえのことと考えてしまいますが、お墓は埋葬する場所以上の役割がありそうです。
お墓にはいったいどのような役割があるのでしょうか。
墓は遺体や遺骨を処理する場所であるとともに、死者のために死後の祭りをするための場所や設備である。
コトバンク日本大百科全書(ニッポニカ)
仏教では、死者の霊が十万億土の彼岸(ひがん)に去って、ふたたび現世(げんぜ)に立ち戻ることがないとしながらも、死者の霊を供養するための供養塔を設けることとした。現在一般にみられる石碑墓は、死者を埋葬した上に目印としてのせる小石と、この供養塔との合体したものである。
コトバンク日本大百科全書(ニッポニカ)
私たちが考えるお墓というのは、亡くなった方の霊を供養する供養塔と埋葬場所の目印の小石が合体したものといえます。
そして、お墓が死後の祭りをするための場所で供養塔でもある ということですので、ご供養についても調べてみました。
供養とは
く‐よう〔‐ヤウ〕【供養】 の解説
1 死者の冥福を祈って法会を営むこと。また、開眼供養・鐘供養・経供養など寺院の仏教行事をもいう。供養会 (くようえ) 。「先祖の―をする」
2 仏・法・僧の三宝や死者に、供物を供えること。また、その法会 (ほうえ) 。
goo辞書
亡くなった方の 冥福を祈って供物を備えたり、法会を行う ことを供養といいます。
現代のお墓事情
さて、ここでは、現代のお墓事情として、厚生労働省の統計データ から何がわかるか見てみましょう。
2000年と2020年 の 墓地・納骨堂の数 の増減を比較してみました。
全国の墓地・納骨堂の数
墓地も 納骨堂も 増加傾向 にありました。
今は少子化でお墓の後継者がおらず、墓じまいも話題になっています。
でも統計上は墓地が増加しているのが意外でした。
新しい墓地が増えているのですね。
次に、経営主体別の増減 を、墓地 と 納骨堂 に分けてみてみます。
【経営主体別】全国の墓地の数
経営主体別に 墓地 の数 を見てみると、増えているところ、減っているところが明確に分かれました。
減少 しているのは、【地方公共団体】 と 【その他】。
増加 しているのは 【公益社団・財団法人】、【宗教法人】、【個人】でした。
【その他】 は何かというと、社会福祉法人や第三セクターだそうです。
【個人】 は個人で管理している墓地と、地域の方が管理している共同墓地も含みます。
統計データでは、公営の霊園が減り、民間の霊園が増加していることが見て取れます。
政策でそうしているのかもしれませんね。
それにしても、【公益社団・財団法人】 が 2000年に4か所 だったのが 2020年には585か所 に大幅に増加しているのが印象的です。
それでは納骨堂の方はどうなっているでしょうか。
【経営主体別】全国の納骨堂の数
納骨堂も、墓地と同じく、
減少 しているのは、【地方公共団体】 と 【その他】。
増加 しているのは 【公益社団・財団法人】、【宗教法人】でした。
納骨堂でも公営の納骨堂は減って、民間の納骨堂が増加しています。
【公益社団・財団法人】 は、墓地は非常に増えていましたが、納骨堂はあまり増えていませんでした。
一方で、【宗教法人】 は墓地よりも納骨堂を増えていることがわかりました。
お寺は墓地より納骨堂に力を入れているのでしょうか。
それではさらに、都道府県別 の傾向も見てみましょう。増減の多いものをピックアップしました。
【増減の多い】都道府県墓地の数
こちらは増加が多い県と減少が多い県です。これに合わせて経営主体別の内訳を見ると実態がより理解できます。
墓地の増減の内訳
増加した県は、千葉県も広島県も【個人】の墓地が増加しています。お墓を継承できる家族が多い県だといえるかもしれません。
減少した県の内訳を見てみますと、熊本県は【その他】、福岡県は【宗教法人】と【個人】、大分県は【個人】と【その他】が減少しています。福岡県のお寺が1,071件と大きく減少しているのは気になりますね。
【増減の多い都道府県】納骨堂の数
納骨堂の場合は、減少している県はこの右側の3県だけでした。
それ以外の都道府県すべてで増加傾向にあります。
福岡県は墓地の減少が大きかったので、納骨堂が増加していて少し安心しました。
最後に大都市圏の墓地と納骨堂の増減も見てみましょう。
東京都・神奈川県・愛知県・大阪府の墓地と納骨堂の数
愛知と大阪は墓地、納骨堂共に増加しています。
東京や神奈川は納骨堂は増加していますが、墓地が減少しています。大都市圏は土地がないから墓地は減少傾向なのかと思いましたが、内訳を見てみるとそうではなさそうです。
- 墓地の増減の内訳
東京 【地方公共団体】+44 【宗教法人】+31 【個人】▲307
神奈川【宗教法人】+268 【個人】▲465
東京、神奈川共に、【個人】の減少が大きかったため、トータルでマイナスになっていました。
【個人】以外の墓地は増加していますので、【個人】で管理していたお墓を墓じまいして、お寺や公営の霊園、あるいは納骨堂へ移管していく傾向なのかもしれません。
まとめ
独身女性におすすめのお墓は、
- 集合墓(合祀墓)
- 一定期間を経過したら集合墓(合祀墓)に合祀されるプランのお墓
の2つでした。
どちらも後継者がいなくても、最終的には合祀されるタイプのお墓です。
両親が新しくお墓を建てる場合も、この2つのどちらかのタイプのお墓をおすすめします。
核家族化やおひとりさまの増加、田舎のお墓は遠いなどを理由に「墓じまい」という言葉をよく聞きますが、実際の統計データで見る限りは、墓地も納骨堂も増えていました。
このデータを見るかぎり、おひとりさまが直面している課題は、現在はまだ少数派かもしれません。
エンディングにまつわる法律やサービスは家族がいることが前提のものになっていて、おひとりさまにぴったり当てはまるものは、残念ながらまだ整備されていません。
そんな状況ですが、これからもこちらのサイトでは、いまあるサービスの中から、独身女性に合ったものを探してご紹介して行きたいと思います。